唐松模様
谷口 雅宣・生長の家
総裁のブログ
最新の環境技術によって地球環境に配慮した“森の中のオフィス”は、建築業界で各賞を受賞し、環境に関する認証機関から高い評価を受けています。これまでの受賞歴や認証取得について紹介します。
建物から排出されるCO2をゼロに近づける「カーボンニュートラル化(炭素ゼロ)」に資する建築設備の取り組み(①省エネルギーの取り組み・工夫②低カーボンエネルギーへの転換③再生可能エネルギーの利用・工夫④カーボンクレジット等)を表彰・評価し、低炭素社会の実現に寄与することを目的とした賞。
第3回の同賞には全国から21件の応募があり、“森の中のオフィス”は第1位の大賞に選ばれました。
野部達夫・選考委員長(同協会副会長)から、「日本初のマイナスエネルギービルを達成しており、まさにカーボンニュートラル大賞に好適な事例。地の利を生かし、省エネと創エネへの工夫と努力、性能検証の取り組みも評価に値する」と高い評価を得ています。
建築物の環境性能を評価し格付けする手法で、2001年、国土交通省の主導で開発されたシステム。環境建築の分野では権威ある認証です。
室内の快適性、建物の環境品質、自然エネルギー利用、周囲への環境配慮等の環境負荷の低減の度合いを総合的に評価。設計段階を評価する「新築」、竣工後1年以上の運用実績により評価する「既存」、改修設計を評価する「改修」などの部門に分かれています。
今回、“森の中のオフィス”が評価を受けた「既存」部門は、実際に運用した実績に基づく評価で難易度が高く、同オフィスが評価された環境性能効率(BEE値)7.2点は、それまでの最高点7.0点(大手建築会社の研究施設)を上回る過去最高の評価となりました。
FSCとは、国際的な森林管理の認証を行う協議会のことで、森林管理や木材加工・流通などの認証制度がありますが、「FSC全体プロジェクト認証」は、建設・製造されるプロジェクト(建築物、土木構造物、イベントステージなど)そのものを認証する仕組みのことです。
“森の中のオフィス”は、国内最大級の木造建築物として日本で初めて同認証を取得しました。
認証取得には、FSC認証材を50%以上使用することが必要ですが、オフィスでは、2,500立方メートルにおよぶ建築用材のうち、山梨県の森林から切り出されたFSC認証材を約90%の部分で使用しています。
地球温暖化防止や循環型社会実現に貢献する企業・団体を表彰。“森の中のオフィス”は、ZEB実現、木材の9割を山梨県産材で調達、FSC全体プロジェクト認証の取得が評価され、施工した清水建設が受賞しました。
同年6月には、フジテレビの番組「地球環境大賞2014 ~迫る危機から未来を救う~」の中で、受賞8企業の一つとして、“森の中のオフィス”が「日本初“ゼロ”エネルギービル」のタイトルで、省エネ設計の建物や自然エネルギーの利用について紹介されました。
山梨県内の建築文化の高揚と快適な街づくりの推進を目的として、同県内の優れた建築物を表彰するもの。昨年度、応募作品69点から2点が建築文化賞を、第2位に当たる6点が建築文化奨励賞を受賞。“森の中のオフィス”は、省エネ・創エネ技術を、大規模建築物の中に取り入れたことが評価されました。
建築物や設備を「感性軸」「機能軸」「経済軸」「社会軸」の4つの軸で評価。環境デザイン部門は、地域に適合した自然エネルギーと資源の利用、建築物と風景の調和などで評価します。オフィスは自然採光や自然通風、太陽光発電、バイオマス発電の利用、県産材の活用が評価の決め手となりました。
『新建築』平成24年1月号、『新建築』平成25年9月号(新建築社発行、A4変形判)
『建築雑誌増刊 作品選集』2015(日本建築学会発行、A4判)ほか
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